• 高槻市古曽部町2丁目13-22
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糖尿病内科

糖尿病のタイプには色々ありますが、いずれも
日本糖尿病学会専門医・指導医である院長が専門的に診断治療いたします。

糖尿病とは

糖尿病内科のイメージ画像

糖尿病は、血液に含まれているブドウ糖の量(血糖値)が多い状態が続いてしまう病気です。健康な人でも、食事によって糖質などを摂取した後は、血糖値が一時的に上昇します。しかし、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンというホルモンの作用により、しばらくすると血糖値が適正な水準まで下がります。糖尿病になると、インスリンがうまく働かなくなるか、出る量が減るかことが原因で、血糖値が慢性的に高くなります。

なお、糖尿病にはいくつかのタイプがありますが、日本人の場合、90%以上が「2型糖尿病」です。このほか、膵臓のβ細胞が何らかの原因で壊されてしまう「1型糖尿病」、副腎などの病気や薬剤によって血糖値が高くなってしまう「二次性糖尿病」、妊娠中に一過性に血糖値が上昇する「妊娠糖尿病」があります。

「糖尿病」という名称が
無くなるかもしれない

糖尿病に対する誤解と偏見を解消するため、日本糖尿病協会では「ダイアベティス」という新しい呼称の提案が行われています。

糖尿病の現在の名称は、しばしば誤解を招くことがあります。実際には、糖尿病のある人の全員が尿中に糖を含むわけではなく、また、糖尿病でない人でも尿中に糖が含まれることがあります。さらに、病名に「尿」という語が含まれることで、不衛生なイメージが想起されることも問題視されています。

「ダイアベティス」(またはそのより正確な発音「ダイアビーティズ」)という呼称は、英語名「Diabetes」に由来しており、「尿」の意味を含まず、「水が通り過ぎる」という意味を持ちます。正式には「Diabetes Mellitus(ダイアビーティズ・メリタス)」と呼ばれ、「メリタス」は「蜜のように甘い」という意味です。

新しい呼称として「高血糖症」の提案もありますが、これは糖尿病のある人の血糖値が常に高いわけではないため、完全に適切とは言えません。それでも、一般の人にとって分かりやすい呼称としては有効かもしれません。「慢性高血糖症」や「高血糖症候群」などの修飾語を加えることも検討されています。

高血圧症のように、高血糖症という名称も受け入れられる可能性があります。しかし、どの呼称を採用するにせよ、糖尿病が自己責任の病気という誤ったイメージや偏見を解消することが重要です。糖尿病は遺伝的要因と環境要因が絡み合う複雑な疾患であり、簡単にレッテルを貼るべきではありません。糖尿病に対する正しい理解が広まることを願っています。

2型糖尿病

2型糖尿病は、遺伝的素因に加え、食事や運動などの生活習慣が乱れることが主な原因となって発症するタイプの糖尿病です。血糖値を下げる働きがあるインスリンの分泌量が低下したり、十分に機能しなくなることで血糖値が慢性的に高くなります。2型糖尿病のリスクとなるのは、ご飯の食べ過ぎ、お菓子や清涼飲料水の摂りすぎ、野菜不足、運動不足、お酒の飲みすぎ、喫煙、過度のストレスなどです。生活習慣を見直すのは大変だとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、ご自身の健康のため、まずは食事メニューを改善し、適度な運動を毎日続けるようにしてください。

このような方は、当クリニックをご受診ください(2型糖尿病)

  • 健康診断などで「血糖値の異常」を指摘された
  • 体重が増えてきた
  • 急に甘いものがほしくなる
  • ひどく喉が渇く
  • 尿の回数が増えた
  • 尿の臭いが気になる
  • 手足がしびれる
  • 足がむくんでいる
  • 怪我をしても痛みをあまり感じない

糖尿病を放置していると

糖尿病を患っている方は非常に多くいらっしゃいますが、初期の段階では自覚症状がほとんど現れません。そのため、健康診断で血糖値の異常や尿糖を指摘されても、必要な治療を受けずに放置されている方が少なくないようです。しかし、糖尿病になると高血糖の状態が続くため、全身の血管や臓器に様々な悪影響を及ぼしてしまい、「糖尿病三大合併症」などのリスクが高まります。

糖尿病の三大合併症「糖尿病性神経障害」「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」

糖尿病が進行すると、様々な合併症が起こります。とくに、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症は「糖尿病三大合併症」と呼ばれています。

このうち糖尿病性神経障害は、神経に栄養を送り届ける毛細血管に問題が起こり、手足の感覚神経がきちんとしなくなったり、指先が痺れたり、痛みを感じにくくなったりします。さらに進行すると、筋肉に力が入らない、顔面神経を思うように動かせない、といった症状も起こります。外傷を負ったときの感覚が麻痺し、患部が壊疽を起こしてしまうこともあります。

糖尿病性網膜症は、目の網膜にある細い血管が詰まったり、出血したりし、視力が低下してしまう合併症です。網膜の組織に影響がでるため、失明の原因ともなります。そのため、症状が無くとも定期的に眼科を受診する必要があります。

糖尿病性腎症は、腎臓内の毛細血管が徐々に痛んでしまい、血液をきちんと濾過できなくなる合併症です。腎臓の機能が悪化し、本来の濾過機能を維持できなくなると、人工透析が必要になります。この場合は、週に3回程度、専門の医療機関で人工透析を受けなければならないので、日常生活にも大きな影響が出ます。

2型糖尿病の治療

個人の状態によっても異なりますが、まずは食事療法と運動療法を行います。いったん糖尿病になると、なかなか治癒は難しいのですが、早期の段階で生活習慣を改善したならば、糖尿病の悪化を食い止められます。食事療法では、適正な量のエネルギー摂取と栄養バランスの良い食事を心がけます。当院では毎週土曜日管理栄養士による栄養相談を行っています。運動療法では、軽めの運動を行います。具体的には、ジョギングやスイミング、ウォーキングなどを毎日30分程度は行うようにしてください。なお、食事療法と運動療法だけでは血糖値が十分に下がらないときは、薬物療法を行います。最近は使用するお薬の選択肢も内服薬はかなり多岐にわたり、注射薬もインスリンだけでなくGLP1製剤もあります。患者様の症状などを慎重に見極め、適切なお薬を処方いたします。

1型糖尿病

1型糖尿病は、膵臓のβ細胞が何らかの原因によって破壊されてしまい、インスリンがほとんど分泌されなくなるタイプの糖尿病です。食後の血糖値などを十分に下げることができなくなるので、きめ細かな治療が必要になります。
インスリンがなんらかの原因によって白血球の一種であるリンパ球のT細胞の標的になり、リンパ球がインスリンを異物と認識して膵臓のβ細胞を破壊し、インスリンが出なくなり、高血糖になるのが1型糖尿病のメカニズムです。
インスリンを分泌できなくなるため、食事の状況などを勘案してインスリンの成分を体内に補充していきます。

なお、日本人の場合、糖尿病のうち2型糖尿病の方が圧倒的に多いのですが、1型糖尿病の方も小児や若年層を中心に少なからずいらっしゃいます。中には今まで2型糖尿病だと思われていたが調べてみると実は1型糖尿病だったという中高年の方もいます。当クリニックでは、1型糖尿病先進医療の研鑽を積んできた院長が中心となり、1型糖尿病の治療もきちんと行っていきますので、お気軽にご受診ください。

このような方は、当クリニックをご受診ください(1型糖尿病)

  • すぐに喉が渇いてしまう
  • 頻繁に水を飲みたくなる
  • トイレが近くなった
  • きちんと食事しているが、体重が増えない
  • なんとなく疲れが抜けない
  • 健康診断で高血糖を指摘された
  • 健診などで尿糖を指摘された
  • めまいやふらつきがある
  • 吐き気をもよおすことがある
  • 手足がけいれんすることがある
  • 血糖値を下げるお薬を飲んでいるが、あまり効果がない

1型糖尿病の治療

1型糖尿病の方は、インスリンがほとんど分泌されませんので、インスリン注射によって適切な量のインスリンを体外から補填しなければなりません。この管理が必要となりますが、血糖値を上手くコントロールできたならば、発症前と同様の生活を送ることも十分に可能です。使用するインスリン製剤にはいくつものタイプがありますので、ご自身の状態などを勘案して複数のタイプを組み合わせて使用します。

インスリンポンプ療法 持続皮下インスリン注入(CSII)

当クリニックでは、主に1型糖尿病の治療において、「インスリンポンプ療法」などの先進的な医療も行っています。CSII(Continuous Subcutaneous Insulin Infusion)は、インスリンポンプを使用して連続的に皮下にインスリンを投与する治療法です。この専用装置を使用することにより、皮下に留置された細いチューブからインスリンが体内に入っていきます。そのため、食前などにインスリン注射を毎回行わなくても、3日に1回の針交換をするだけで、ご自身が適切なタイミングで正確な量のインスリンを投与することができます。具体的には、小型の携帯型シリンジポンプを使うことにより、あらかじめ設定しておいた量の基礎インスリンが自動的に注入され、食事の量に合わせた量の追加インスリンをご自身で補充したりします。

センサー付きポンプ療法(SAP)

SAP(Sensor-Augmented Pump therapy)は、持続的な血糖モニタリングとインスリンポンプの両方を組み合わせた治療法です。血糖値の変動をリアルタイムでモニタリングし、インスリンの投与量を自動で調整することが可能です。すなわち低血糖の際にインスリンポンプが停止し、高血糖の際にインスリンが追加注入されます。(院長はSAP療法の経験は豊富ですが、施設認定の関係で、2024年秋ごろから開始の予定です)

持続血糖測定(CGM; Continuous Glucose Monitoring)システム

糖尿病の方がリアルタイムで血糖値を追跡するための医療技術です。CGMシステムは、皮下組織の間質液中のグルコースレベルを連続的に測定します。小型のセンサーが患者の皮膚に取り付けられ、一定期間(通常は数日から2週間)測定を行います。患者様はリアルタイムで血糖値を確認でき、食事や運動、インスリンの投与を適切に調整できます。血糖値の変動を追跡し、上昇または下降傾向を識別できます。高血糖や低血糖のレベルに達した場合に警告を出すことができます。従来の血糖測定方法と比べて、痛みや不便さが少なくなります。食事や運動の影響をより正確に理解し、血糖管理を最適化するのに役立ちます。なお、インスリン注射の方のみが保険適応となっています。

フリースタイルリブレ

フリースタイルリブレは、指先を使わずに血糖値を測定するシステムです。皮膚に小型のセンサーを貼り付け、専用のリーダーまたはスマートフォンを使用して血糖値をスキャンします。痛みを伴わない非侵襲的な測定が可能で、日常生活における血糖管理を容易にします。

Dexcom G6

Dexcom G6は皮下にセンサーを装着することで、指先での血糖測定を必要とせずに血糖値を測定します。血糖値のデータはリアルタイムでモニタリングされ、スマートフォンや専用の受信機に表示されます。予め設定された血糖値の範囲を超えるとアラートが発生し、低血糖や高血糖のリスクに対処することが可能です。

妊娠糖尿病

妊娠前は糖尿病を指摘されていなかった妊婦さんが妊娠を契機に血糖値が上昇することを妊娠糖尿病といいます。
これは妊娠に伴うホルモンの変化によりインスリンが効きにくくなるために起こり、肥満、糖尿病の家族歴、高齢妊婦などがリスク因子です。自覚症状はほとんどありませんが。75gOGTTというサイダーのようなブドウ糖の飲料を飲んで、前後で血糖値を血液検査することによって診断します。治療にはまずは食事療法場合によってはインスリン療法を行います。適切な管理により、母体と胎児の健康リスクを低減できます。

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当クリニックでは、マイナンバーカード健康保険証対応可能です。

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