甲状腺疾患
甲状腺の病気について
甲状腺は、喉ぼとけの下部にある蝶が羽を広げたような形の臓器です。15~20gほどの小さな臓器ですが、甲状腺ホルモンを分泌し、体の代謝を調節する重要な役割を担っています。この甲状腺には様々な病気が起こりますが、代表的なものとしては、甲状腺ホルモンが増加する「甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)」、同ホルモンが減少する「甲状腺機能低下症(橋本病など)」があります。
このような方は、当クリニックをご受診ください(甲状腺の病気)
- 最近、疲れやすくなった
- 身体がむくみやすくなった
- 首に腫れがある
- 安静にしているのに心臓がドキドキする
- 手の指などが細かく震える
- 暑がりになりになった
- 身体が冷えやすくなった
- よく食べるのに痩せてきた
- 食欲がないのに太ってきた
- イライラしやすくなった
- 肌が乾燥している
- 朝起きたとき、顔や手がむくんでいる
- 便秘の状態が続いている
- 昼間も眠く、居眠りしてしまうことがある
- 月経不順になった
バセドウ病
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される甲状腺機能亢進症のひとつです。女性の患者様が多く、とくに20~40代の女性でよくみられます。この病気の詳しい原因は分かっていませんが、遺伝因子や環境因子が関係しています。自己免疫の異常によって代謝が活発になり、様々な症状が強まります。具体的には、甲状腺の腫れ、発汗、動悸、頻脈、体重減少、眼球突出、複視、月経異常などがあげられます。こうした症状を放置していると、心房細動や心不全のリスクが高まりますので、お早めに医療機関を受診することが大切です。
橋本病
橋本病は自己免疫疾患の一つですが、甲状腺機能が低下する場合と低下しない場合があります。圧倒的に女性の患者様が多く、とくに中年女性によく見受けらます。自己免疫の異常によって甲状腺の一部が壊れてしまい、甲状腺ホルモンが減少することがあります。こうした状態が慢性化するため、代謝が低下してしまい、全身が老けていくような症状が起こります。具体的には、無気力になる、頭の働きが鈍くなる、忘れっぽくなる、寒がりになる、皮膚がカサカサになる、体全体がむくむ、髪が抜け落ちる、眠気が強まる、などの症状によって日常生活に影響がでます。なお、橋本病で甲状腺機能が正常な場合でも、半年ごとに甲状腺機能を測定することが望ましいです。